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LVMH、サプライヤー向け環境対策支援活動展開へ

By Don-Alvin Adegeest

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ファッション
Antoine Arnault at the LVMH LIFE 360 Summit Credits: Philippe Servent

LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は12月14日(現地時間)、国際連合教育科学文化機関(UNESCO以下、ユネスコ)のパリ本部で同社の環境に対する取り組みを発表するイベント、「LIFE 360サミット(LIFE 360 Summit)」を開催した。イベントでは、同社が2021年に開始したLVMHの環境戦略計画「LIFE 360プログラム」の進捗状況と今後の活動予定が公開された。

LVMHにおける今年一年の環境活動の集大成となった本イベントには、ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH会長兼CEOをはじめ、フランス政府からクリストフ・ベシュ(Christophe Béchu)エコロジー移行・地域結束大臣、欧州委員会からヴィルギニユス・シンケビチュウス(Virginijus Sinkevičius)環境・海事・漁業担当欧州委員が出席。イベントでは今後の計画として、サプライヤーのカーボンフットプリントや水使用量の削減、生物多様性への影響軽減を支援する新たな活動が展開されることが明かされた。LVMHが環境保護に取り組むなかで、コラボレーションやソリューションの共有を通じてサプライヤーと真のパートナーになることを目指すという。

さらにイベントでは、LVMHの環境活動の2023年の進捗について下記の通り、発表された。

自然と調和した製品づくり

「2023年までに新しい循環サービス(修理、アップサイクリングなど)を立ち上げる」とした当初の計画通り、いくつかのメゾンに修理・アフターケア部門を設置。現在、年間で60万足の修理・アフターケアを行っている。さらに織物や皮のリユースやリサイクルを推進する取り組み「LVMHサーキュラリティー(LVMH Circularity)」を導入した。

生物多様性の維持

ブラジルの「FAS」などNGO団体との連携による再生農業プログラムを中心する取り組みにより、2022年末時点で37万ヘクタール分の動植物生息地の復元を達成。(当初計画では、2030年までに500万ヘクタール/5万平方キロメートル分の復元・保護を目標)さらに、水使用量に関しても、2030年までにLVMHグループ全体で30%の削減を目指している。

気候問題

グループの温室効果ガス排出量の削減率は2019年の11%から2022年には15%まで拡大し、事業成長とのデカップリングを実現。製品の環境設計やエネルギー効率の推進、輸送における取り組みなどが功を奏した。また、エネルギー消費量削減目標に対しても、目標を10%上回る結果となった。

トレーサビリティと透明性

「2023年までに戦略的原料に関する原産国を明確にする」とした目標に対しては、新しい追跡可能ツールや認証プログラムの活用により、ダイアモンド、ウール、皮の原産国が95〜100%追跡可能となった。

戦略的パートナーシップ

引き続きUNESCO『人間と生活圏計画』とのパートナーシップを通じて生物多様性保護と環境負荷測定のためのデータ収集に努めるとともに、 業界関連団体等との環境監査チェックリストおよび実施計画の共有に関する連携を推進。

なお、今後については、バージン化石燃料によるプラスチックの使用削減に向けたアクションプランを推進し、2026年および2030年までの目標を確実に達成していくという。

なかでもサプライヤーやビジネスパートナーとの連携による環境負荷の低減については、今回発表された新たな活動では、サプライヤーやビジネスパートナー向けの研修の提供や環境ソリューションのサプライヤー等との共有などが盛り込まれており、今後のLVMHの環境目標達成に向けての重要な一歩となることが期待される。

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