• Home
  • News
  • ファッション
  • 買うべからず:非売を訴えるSNSの「デ・インフルエンサー」

買うべからず:非売を訴えるSNSの「デ・インフルエンサー」

By Don-Alvin Adegeest

loading...

Scroll down to read more

ファッション

Image: Influencer, courtesy of Claire

SNSで新たなトレンドが話題となっている。商品やサービスを買わないように呼びかける「デ・インフルエンシング(de-influencing)」という行為だ。こうした行為を行う「デ・インフルエンサー」たちは、ファッションやビューティー用品のブランドに対して説明責任を求める代わりに、消費者に特定の商品を購入しないよう説得する内容を積極的に投稿する。主にTikTokやInstagramといったSNSを使い、彼らがするのは「星一つ」をつけることではなく、非売を推奨する動画の拡散だ。

偽りがなく、信頼できる見解を伝えるのがインフルエンサーの聖杯だとするならば、こうしたデ・インフルエンシングも商品を推奨する上で本音の意見を提案する方法の一つなのかも知れない。

企業のeコマースの個別化を支援するNosto(ノスコ)社のダミエン・マホーニー(Damien Mahoney)最高戦略責任者は本誌の取材に対し、「デ・インフルエンサーの増加により、ブランドはますます商品の真正性の確保を強化せざるを得なくなっていくと予想される。彼らはデ・インフルエンシングを阻止するというより、自社の顧客層とのより緊密な協働に着目していくだろう。顧客の信頼醸成や適切な商品購入判断を促進し、期待外れの買い物をしてしまったと顧客が後悔することがないようにするための効果的な方法だ」とコメントした。

同氏はまた、「デ・インフルエンシングは本来、誠実な評価や推奨に基づいて商品の購入を判断したいという消費者の意向を後押しになるもの。ファッションブランドは、宣伝費を払った大規模なインフルエンサーによる販売促進に頼らずとも、ブランド自身で(すでに)持っている真のアンバサダーとの協力関係を深めて、こうした消費者のニーズ充足に応えていくようになるだろう」と話している。

ノスト社が米国・英国・オーストラリアのインターネットショッピング利用者2000人を対象に行った調査では、商品購入の判断に影響を与える情報として79%が「実際に商品を購入した人によるオンラインのコンテンツ」と回答しており、インフルエンサーによるコンテンツという回答は9%のみだった。また、回答者にECサイトなどのユーザー投稿による画像や購入者によるSNS動画が決め手となって購入した商品の種類を尋ねたところ、65%が「アパレル商品」、53%が「美容・健康関連商品」と回答している。

TikTok
インフルエンサー
ソーシャルメディア
デ・インフルエンサー