StockX 2025年トレンド：アシックスが市場をリード、サッカーユニフォームと人気コラボが席巻

リセールプラットフォームStockXが発表した最新の四半期トレンドレポートによれば、アシックスが市場のリーディングブランドとしての地位を維持した。7月1日から9月30日までの四半期および10月までの年間データを対象とした「Big Facts: 2025 Trends」レポートにおいて、StockXはアシックスの成長が継続していると報告。同フットウェアブランドの四半期売上は前年同期比で45%増加した。また、同社の「Gel-1130」のブラック/ピュアシルバーカラーは、現在プラットフォーム上で2025年のベストセラー・スニーカーとなっている。

アシックスの首位獲得は、従来ニッチとされてきたランニングブランドがリセール市場で評価を高めていることを示す指標となる。この市場動向を受け、当該ブランド群は報告期間中に力強い成長を見せた。例えば、ブルックスの売上は1,508%急増し、サッカニーは38%、ミズノは148%増加するなど、各ブランドがStockXで新記録を樹立した。

特定のスポーツ分野では、パフォーマンスバスケットボールの人気上昇が今年のベストセラー商品に反映された。ナイキの「Ja 3」は同ブランドの主要な新シルエットとなり、エイジャ・ウィルソンの「A’One」がそれに続いた。シェイ・ギルジャス＝アレクサンダーのシグネチャーモデルであるコンバースの「Shai 001」は、コンバースにとって2022年以来最大の月間売上をStockXでもたらした。しかし、2025年におけるバスケットボールモデル全体で現在トップに立っているのはナイキの「Kobe 6 Protro」であり、売上は前年比で100%以上増加している。

その他に市場を席巻したのはサッカーユニフォームである。ファンウェアから日常のワードローブへとその位置づけを変え、好調な一年となった。この分野ではナイキおよびアディダスが主要ブランドであり、ナイキがパリ・サンジェルマンのフォースユニフォームでわずかにリードしている。セレブリティとのコラボレーションも業績を後押しした。トラヴィス・スコットとナイキによるFCバルセロナのユニフォームがトップ10に2つランクインしたほか、今年再結成ツアーを行ったオアシスのためにアディダスが製作したユニフォーム風のマーチャンダイズも同様にランクインした。

トラヴィス・スコットのFCバルセロナユニフォームは、1月から10月の期間においてStockXで最も高額なコラボレーションアパレルアイテムとなり、平均リセール価格は877ドルに達した。これに続いたのが、平均619ドルのシュプリーム x スポンジ・ボブのジェフ・ハミルトン レーシングジャケット、そしてリセール価格574ドルのナイキ x 村上隆 x MLBワールドツアー東京シリーズ2025 ドジャースユニフォームであった。

フットウェアのトレンドレポートでは、StockXはスリムなシルエットの流行を指摘。これは2025年を通じて主要ブランドがこぞって採用したスタイルであると述べている。ニューバランスの「204L」やナイキの「Total 90 3」といったアイテムの実績が、このトレンドの影響力を示しているとStockXは指摘した。この傾向は、メリージェーンやバレエシューズにインスパイアされたスニーカーの台頭によってさらに強調された。例として、アディダスの年間ベストセラーモデルとなった「Samba Jane」、売上が前年同期比21%増のナイキの「Air Rift」、そしてバッド・バニーが着用したことで知られ、同ブランドで3番目に売れた新モデルとなったアディダスの「Ballerina」が挙げられる。