ランウェイtoリテイル:ロング丈のデニムスカート
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デニムトレンドの歴史
デニムのスカートは1970年代にジーパンを再利用しようとしたことが起源と言われている。それ以来、デニムスカートは重要なファッションとなって、度々流行を繰り返してきた。昨今では、数多くのデザイナーズコレクションでも不可欠なキー・アイテムとして多様なスタイルが登場している。特に目立っているのが、ミニスカートに対抗した超ロングなバージョン。ジーパン同様、季節を問わずに使えるのがロングデニムスカートの利点だ。
ランウェイでのスタイル
2022年春夏のランウェイでは、「フィロソフィ ディ ロレンツォ セラフィニ(PHILOSOPHY DI LORENZO SERAFINI)」がジーンズスタイルのウエストベルトやフロント部分にインサーションの入ったクラシックなロングデニムスカートを発表した。
また「バーバリー(BURBERRY)」の2022年のプレ・フォールでは、ミニマルなディテールのストレートのシルエットの超ロングスカートに、マキシマルな雰囲気に仕上げた同素材のミッドブルーカラーのデニムのシャツ&コートを合わせたルックスが登場。
一方、ロングデニムスカートのトレンドは、先進的なコレクションでも見られている。例えば「ヴェトモン(VETEMENTS)」の2022年秋冬コレクションでは、ブルーデニムの超ロング丈のスカート(上図)に、ロゴをプリントした。
さらに2023年の春夏のランウェイでも、「アルチュザラ(ALTUZZURA)」「ジバンシィ(GIVENCHY)」「マーシャ ポポワ(MASHA POPOVA)」らがロングデニムスカートを発表している。
2023年プレ・フォールでは、ロングデニムスカート人気が本格的に。「ディーゼル(DIESEL)」からはフレッシュなデニムスタイルの中に混ざって、フロント部分に三角の生地を縫い込んだオーバーロングのスカートがお目見え。ピンクのぴったりしたクロップ丈のフーディーと、「Diesel」の幅広ロゴベルトとコーディネートした。
2022年秋冬のリテール展開状況
小売りではロングデニムスカートがあらゆる価格帯で登場。「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」のスカートは、ツートンカラーの展開で、裾部分がフレイドヘムになっている。価格は495米ドル。
「リーバイス(LEVI'S)」のアイコニックなロングスカートは、フロント部分の三角のインサーションとミディアム・ブルーの色味が目を引く。98米ドル。
「ジョーズ ジーンズ(JOE’S JEANS)」の「マキシン・デニム・ミディ・スカート」。クラシックなスタイリングで、フロント部分のインサーションはコントラストカラーの生地を使っている。136.80米ドル。
「ウォッシュ ラブ デニム(WASH LAB DENIM)」のミドル丈のピースド・ミニスカートは、異なる色味の生地を合わせており、裾はフレイドヘム仕上げになっている。128米ドル。
ポケット周りに凝った装飾を施した「トリシア フィックス(TRICIA FIX)」のデニムスカート。268米ドル。
ロングデニムスカートは今後も数シーズン先まで注目必至のキー・アイテムになることは間違いない。