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英V&A博物館が『Kimono: Kyoto to Catwalk』展の舞台裏バーチャルツアーを開催

By Danielle Wightman-Stone

2020年6月10日

コロナウイルスのため休業中の英ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(Victoria and Albert Museum、以下、V&A 博物館)が開催中であった着物をテーマとした展示『Kimono: Kyoto to Catwalk(キモノ: キョウト・トゥ・キャットウォーク)』展の舞台裏をツアーする動画シリーズを動画共有サイト「YouTube」で公開した 。

動画シリーズは1作品30分、全5作で構成。展示を企画したキュレーターのアナ・ジャクソン(Anna Jackson )がガイドとなり館内をまわりながら展示にかけた自身の思いや展示のハイライト、展示品の着物の歴史などを紹介している。

開催後2週間で公開中止となった『Kimono: Kyoto to Catwalk』展は欧州初となる着物をメインにした大型の企画展。17世紀〜18 世紀の着物をはじめ、「ディオール(Dior)」のジョン・ガリアーノ(John Galliano)、イブ・サンローラン(Yves Saint Laurent)、トム・ブラウン(Thom Browne)、川久保玲、ジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier )が手がけた着物、さらにフレディ・マーキュリー(Freddie Mercury)やビョーク(Björk )などセレブリティの着た着物などが集められた。加えて映画『スターウォーズ』で衣装デザイナーのジョン・モロ(John Mollo)とトリシャ・ビガー(Trisha Biggar)が着物に着想を得てデザインした衣装や米国アカデミー衣装デザイン賞を受賞した映画『SAYURI(原題:Memoirs of a Geisha )』の着物も登場した。

展示作品は絵画や版画、映画、アクセサリーなどに加え、着物の着こなしや魅力、影響を伝える衣装や同展のために特別制作された着物など300 点以上にのぼる。半数がV&A博物館の所蔵品で、残りの半数は英国、欧州、米国、日本の博物館や個人のコレクターから貸し出されたもの。

キュレーターのアナ・ジャクソンは報道資料において「展示会が早期に公開中止となってしまったため、(このような形で)世界中の人々と着物という経験を分かち合うことができ大変嬉しく思う。皆外出できず家で過ごしていると思うので、 17世紀の洗練された日本文化から現代のキャットウォークに見る独創的な着物を巡る旅を楽しんで欲しい」とコメントしている。

さらに「皆さんをまたV&A にお迎えし、この豪華絢爛な衣装や素敵な展示品の数々を実際に博物館で鑑賞してもらいたい」と展示の公開が再開される日への期待を 述べている。

英国・V&A博物館が『Kimono: Kyoto to Catwalk』の舞台裏ツアーの動画シリーズ5作を公開

一作目の動画ではファッションとしての着物を取り上げ、その模様や色使い、染めや刺繍など着物の製作過程や着物がどのように時のオートクチュールへと発展していったかを紐解く。

江戸時代が舞台の二作目では裕福な江戸商人の文化に影響された模様やデザイン、婚礼衣装としての着物や男性用着物、遊女と着物の関係を探る。

三作目では日本とオランダとの貿易が始まり、海外の生地が日本に導入された頃の着物を紹介。またヨーロッパに持ち帰られた最初の着物の文化や着物を着た外国人の姿などを特集。

時が移り、四作目では20世紀の欧米ファッションにおける着物文化や日本に登場した新しい着物のデザイン、当時人気であった 化学染料を使った鮮やかな染めを振り返る。デパートで着物が売られるようになったのもこの頃。

最終作では現代の着物ファッションを取り上げる。洋服が浸透した日本で普段着から和装を象徴するドレスコードとして移り変わる着物の変遷や着物のルネサンスを披露。さらに国際的なデザイナーの作品に見る着物の文化や映画やアーティストの衣装として取り入れられる着物のイメージも紹介。

画像提供: V&A博物館