コンデナスト、「Vogue Man」香港版を創刊
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ファッション誌「Vogue(ヴォーグ)」を発行するコンデナスト(Condé Nast)はこのほど、男性ファッション誌「Vogue Man(ヴォーグ・マン)」の香港版を創刊した。発行は既存の「Vogue」の香港版である「Vogue Hong Kong(ヴォーグ香港)」の4月号および9月号と同じタイミングで年2回となる。同誌はすでにフランス、イタリア、アラブ首長国連邦、ウクライナ、オランダでも創刊されている。
新刊の発行は、難しい状況が続く出版界にとって明るい兆しとなった。米国では新型コロナのパンデミックの影響が出版界にも及び、45 の新聞・雑誌を対象に2020年に行われた調査によると、26紙誌が発行回数を2019年から削減したことがわかった。(WWD)
コンデナストも例外ではなく、昨年は賃金カットのほか、全世界の編集長100人余をリストラするなどし、苦戦を強いられた年となった。
「Vogue Man」はハイレベルな男性ファッション誌と創造性、多様性、インクルーシビティ(社会的包容)という価値観を持つライフスタイル誌とのギャップを埋めることを狙いに創刊された。コンデナストによると「Vogue Man」は説得力のあるストーリーテリングの場を創出するとともに、読者とのコラボレーションを募集する特集も掲載する予定だという。
「コンデナスト」のカリーナ・ドブロトヴォルスカヤ(Karina Dobrotvorskaya)出版事業開発部門エグゼクティブ・ディレクター(Executive Director of Editorial Development)は「 “Vogue Hong Kong”が男性ファッションの世界にまで広がり、現代的で活気に満ちた“Vogue Man”というブランドを香港で披露できることを大変嬉しく思う」とコメント。さらに「“Vogue Hong Kong”はすでに香港で主要なファッション誌としての認知を獲得しており、香港版の“Vogue Man”も同様に業界のゲーム・チャンジャーとなってさまざまな男らしさの形を表現していくと信じている」と加えている。
また、香港版「Vogue Man」のジャッキー・タム(Jacky Tam)エディトリアル・ディレクター(Editorial Director)は、「我々は“Vogue Man”のプロジェクト全体において非常に我々独自の精神でアプローチし、既存の男性誌のスタイルや形式を打ち捨ててきた。決められた雑誌のフォーマットに合わせてコンテンツを流し込むのではなく、毎号ごとにフレッシュで自発的なイメージを感じられるよう、現在のトレンドをヒントにより流動的なビジュアルや記事を集めた内容とした」と語っている。
画像提供:Condé Nast