WTRLSS、水使用量を最大99.9%削減する新デジタル染色技術を発表
新興バイオテクノロジー企業であるWTRLSSが、水の使用量を最大99.9%削減するデジタル染色プロセスにより、デニム製造の再定義を目指している。
受賞歴のある科学者であり、デジタルテキスタイルプリントのパイオニアであるミカエル・メドル博士と、起業家、投資家、プロデューサーであるカリーム・“ビッグス”・バークによって共同設立されたWTRLSSは、特許取得済みのワンステップ・デジタルプロセスを中核としている。このプロセスは、水の使用をほぼ完全に排除するとともに、有害な化学物質や廃水も削減する。
業界初のWTRLSSの技術は、デニムの染色工程全体を単一のステップに集約する。従来のデニム染色の大部分は複数の工程を要し、強力な化学薬品や大量の水などを必要とすることから、業界で最も資源を大量に消費するプロセスの一つとしてしばしば挙げられる。通常、ジーンズ1本の染色と仕上げには約20ガロン(75リットル)の水が必要とされる。WTRLSSの新技術は、この量を1本あたりわずか大さじ2杯(20ml)にまで劇的に削減する。
WTRLSSによれば、同社の技術は、染色槽、洗い流し、水性の前後処理、有害な化学物質の使用といった従来のデニム生産における複数のウェットおよびドライ工程をなくすことで、デニムの染色と仕上げにおける水の使用量を最大99.9%、エネルギー使用量を90%削減するという。
これらの工程が不要になることで、WTRLSSは水消費、廃水処理、リサイクルに関連するコストも削減する。同時に、水資源に依存しない場所でのデニム染色を可能にする。また、生産を最終市場に近づけることで、製造業者がより強靭なローカルおよびニアショアのサプライチェーンを構築し、厳格化する環境規制に対応するのを支援する。
すでにこの技術の早期導入は進んでおり、世界最大級のデニムメーカーで、Levi's、Gap、H&MへのサプライヤーでもあるHa-Meem Groupが、WTRLSSと提携して商業生産のパイロットプロジェクトを実施している。また、デトロイトを拠点とする非営利団体ISAIC(Industrial Sewing and Innovation Center)も、その先進的な製造施設でこの技術をいち早く導入した企業の一つである。
WTRLSSの技術は、スイスとフランスを拠点とする科学者、ミカエル・メドル博士によって開発された。同博士は、エンジニアリング、バイオサイエンス、デジタル技術の分野で30年にわたる経験を持つ。その中核をなすのは、従来のウェットプロセスを必要としないデジタルアプリケーション用に設計された、WTRLSS独自の「MultiActiv」ケミストリーである。以前はLab Denimとして知られていたWTRLSSは現在、この技術を工業規模に拡大することに注力している。
WTRLSSの共同創設者、会長兼チーフサイエンティストであるミカエル・メドル博士は、声明で次のように述べた。「1世紀以上にわたり、業界は本物のデニムには莫大な環境コストが伴うことを受け入れてきた。我々は、その必要がないことを証明した。バイオサイエンスとデジタル技術を組み合わせることで、我々はデニムを製造するための全く新しい方法を創造した。これは、ファッション界で最も古く、最も資源を大量に消費する産業の一つにおけるデジタルトランスフォーメーションである」。
この技術は、コットン、ジュート、バンブー、リネンといった天然繊維および再生繊維に適用可能である。これらの繊維は、世界のテキスタイル市場において数量・金額ベースで最大のセグメントを占めるが、依然として水を大量に消費するプロセスに依存している。