米ギャップ、新幹部人事を発表、将来に向け改革推進
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米のギャップ(Gap Inc.)は12日、将来に向けた継続的な事業戦略改革として、新たな最高営業・戦略責任者(チーフ・ビジネス・アンド・ストラテジー・オフィサー)および最高人材活用責任者(チーフ・ピープル・オフィサー)の任命を発表した。
最高営業・戦略責任者にはエリック・チャン(Eric Chan)氏が任命され、今週から着任している。一方、最高人材活用責任者にはエイミー・トンプソン(Amy Thompson)氏が22日付で就任する。両氏ともギャップの経営陣に加わり、リチャード・ディクソン(Richard Dickson)社長兼CEOの直属として業務にあたるという。
新しい幹部人事の発表について、ディクソン社長兼CEOはつぎのようにコメントしている。「ギャップがビジネスにおける厳格さを我々の強みの一貫した礎石とし、最高の人材や創造的文化によって支えられた新たな時代を切り開く過程で、エリック・チャンおよびエイミー・トンプソンは我々の地盤を強固なものにする重要な役割を担う。これらの取り組みは、すべてブランド再生につながり、我々の文化にも合っている」
エリック・チャン(Eric Chan)氏
チャン氏はフォーチュン500企業やスタートアップ企業などで財務や業務担当に20年以上携わった経歴を持ち、直近では全米プロバスケットボールチームのロサンゼルス・クリッパーズ(LA Clippers)で最高財務責任者を務める。大規模で創造性が高く、起業家的ビジネス戦略の主導、業績および組織目標、業務監督に関する確かな実績を持つ。オンライン花卉販売サイトのザ・ブークスカンパニー(The Bouqs Company)最高執行責任者やサブスクリプションサービスを提供するルート・クレート(Loot Crate)の最高財務責任者を歴任。ルート・クレートでは、キーパーソンの一人として、同社のスタートアップから年間売上高1億6500万米ドル企業への成長を導いた。
「ギャップのアイコニックなブランド群には非常に多くの可能性があり、企業の歴史上転換期にあるこの時期に入社し、興奮している」。チャン氏はギャップへの入社についてそう語ったうえで、「ギャップの戦略開発・実行に受けて、トップの方々とともに働けることを楽しみにしている」と意気込みを表明した。
エイミー・トンプソン(Amy Thompson)氏
大手企業の文化改革の推進者としての25年におよぶキャリアをベースに、ギャップでの新しい役職に就くトンプソン氏。規律とスタートアップの良さを兼ね合わせ、これまでに玩具メーカーのマテル(Mattel)、シューズブランドのトムス(TOMS)、スターバックス(Starbucks)、チケット販売会社のチケットマスター(Ticketmaster)など多彩な企業で手腕を振るう。マテルでは、企業使命の改定や事業改革、人材開発を指揮し、米フォーブス誌(Forbes)、ファスト・カンパニー誌(Fast Company)、働きがいのある会社研究所(Great Place To Work Institute)などのランキングにも選出されている。
トンプソン氏は「長年ギャップの従業員や顧客、コミュニティに対する取り組みに感心させられてきた」とコメント。さらに、「ほかの幹部の方々と手を取り合い、組織のエンパワメントや活性化を促し、刺激的な新しい時代の強い礎となる協調・創造性・目的に基づく文化を形成していきたい」と加えている。