Etsy、第3四半期決算が予想を上回る中、新CEOを任命

オンラインマーケットプレイスのEtsyは、現CEOであるジョシュ・シルバーマン氏の退任準備に伴い、現最高成長責任者（CGO）のクルティ・パテル・ゴヤル氏を最高経営責任者（CEO）に昇格させたと発表した。この経営陣の交代は、同社が予想を上回る第3四半期の業績を発表したタイミングで行われた。

現在、同社の社長も兼務するパテル・ゴヤル氏は、2026年1月1日付でシルバーマン氏からCEO職を引き継ぎ、同時に取締役会にも加わる予定だ。その後、シルバーマン氏は2026年12月31日まで会長を務める。これに伴い、2017年からEtsyの会長を務めてきたフレッド・ウィルソン氏はその職を退くが、取締役としては留任する。

シルバーマン氏の退任は、同氏がEtsyのCEOに就任してから8年後の決断となる。シルバーマン氏は声明の中で、リーダーシップを引き継ぐのに適切な時期だと感じていると述べた。さらに、パテル・ゴヤル氏を「極めて才能豊か」と評し、2022年9月から務めていたDepopのCEOとしての成功を称賛した。

Depop就任以前、パテル・ゴヤル氏はEtsyに10年以上在籍し、最高製品責任者（CPO）やマーケットプレイスの健全性および信頼性・安全性部門の責任者など、様々な指導的役割を歴任してきた。現在の兼務職には2025年4月に就任した。

自身の就任について、パテル・ゴヤル氏は次のようにコメントした。「顧客のニーズが進化し続ける中で、Etsyもまた進化していきます。しかし、それは私たち自身のあり方に忠実な方法で、Etsyを特別な存在にしているもの、すなわち人間的なつながり、セラーの創造性、そして他に類を見ないパーソナルなショッピング体験を重視しながら進めていきます。今年、私たちの中核であるマーケットプレイスをGMS（流通総額）成長に回帰させ、コミュニティおよび株主に価値を提供するための取り組みは、正しい方向に進んでいると確信しています」。

売上高が急増し、グループGMSは微増

この経営陣の交代は、Etsyの好調な業績を背景に行われた。2025年9月30日までの第3四半期の売上高は、前年同期比で6.1%増加した。シルバーマン氏によれば、この結果は3つの主要な財務指標すべてにおいて「予想を上回る」ものだったという。

グループのGMSは、楽器専門のプラットフォームであるReverbを除くと27億ドルに達し、前年比で0.9%増加した。Reverbの2024年のGMSを含めた報告ベースでは、連結GMSは前年同期比で6.5%減少した。純利益は7550万ドルで、1810万ドルの増加となった。これには80万ドルの非現金性の為替差益が含まれている。非GAAPベースの調整後EBITDAは1億7190万ドルで、利益率は25.4%であった。

第4四半期について、EtsyはGMSが35億ドルから36億5000万ドルの範囲になると予測している。さらに、同期間においてEtsyマーケットプレイスの「安定的で力強い収益性」を見込むと同時に、Depopでのブランドマーケティング投資を増加させる見通しだ。