インディテックス会長マルタ・オルテガ、2025年を振り返る──「毎年が新たな出発点」

マドリード発──クリスマスと2026年の到来を前に、インディテックスの非執行会長マルタ・オルテガが恒例のクリスマスメッセージを通じて、世界各地で働く16万人以上の従業員に向けてメッセージを発信した。今回の書簡では、例年通りの祝福に加え、まもなく幕を閉じる2025年がグループにとってどのような意味を持つ年であったかを総括している。

メッセージは大きく2つの柱で構成されている。まず、オルテガはインディテックスグループの直接雇用従業員として世界各地に配置された16万人以上の従業員が日々示す優れた仕事ぶりと献身を明確に称えた。2024年度末時点で、グループの直接雇用従業員の80％にあたる12万9,000人以上が欧州に集中している。これらの従業員は、利益の「より公正な」分配を求めて街頭で声を上げており、単なる言葉ではなく具体的な評価を要求している。オルテガ会長自身も、従業員の働きがこの多国籍企業を支える中核的な柱であることを認めている。

「私たちの秘訣は常にシンプルだった」とマルタ・オルテガは従業員向けメッセージで述べている。それは「日々改善し続けるという決意」と「地平線を見据える揺るぎない視線」に他ならない。「厳格な仕事、献身、そして敬意が私たちをここまで導いてきた原動力であり、皆さんへの深い感謝の理由でもある」と語った。このメッセージは欧州通信社を通じてエル・ムンドやエル・パイスなど複数の主要メディアが入手した。グループとして「私たちは達成した成果だけでなく、それを支える価値観においても模範であり続けたい」とし、「この時期がエネルギー、希望、そして前進する喜びを新たにする機会となることを願う。これまでと同じ信念を持って」と付け加えた。さらに「皆さんがインディテックスの魔法であることを決して忘れないでほしい。その魔法が生き続けているのは、皆さん一人ひとりの行動に魂が込められているからだ」と称え、「過去の人々、現在の私たち、そして未来の人々のために」その差別化された価値を維持し続けるよう呼びかけた。

「特別な」2025年

従業員への激励の言葉に加え、メッセージの第二の柱として、オルテガ会長はこの「特別な」2025年を総括した。この年、同社は主力ブランドであるZaraの創業50周年を祝った。この節目を通じて、1975年5月9日にラ・コルーニャのフアン・フローレス通りに最初のZara店舗がオープンして以来、グループが築いてきたアイデンティティへの忠実さが改めて浮き彫りとなった。この本質こそが、インディテックスを現在のグローバルなリーダーシップの地位へと導いたものである。同社は、毎年を新たな出発点として捉え、成長と革新を追求し続け、ファッション業界の最前線に立ち続けるという信念を掲げている。

「この特別な2025年を通じて、私たちは努力、献身、愛情をもって築き上げてきた起源とすべてを振り返った」とオルテガは述べている。「今日のインディテックスを思い描き、私たちの偉大なブランド──Zara、Massimo Dutti、Pull&Bear、Bershka、Stradivarius、Oysho、Zara Home、そしてLefties──の基盤を築いた人々の才能と献身を深く誇りに思う」と語った。Leftiesは今年、正式に同社のブランドポートフォリオに加わった。「1975年以来、毎年の終わりは達成したことを振り返り、未来への希望を新たにする時だった」と付け加え、父でありインディテックス創業者であるアマンシオ・オルテガに言葉を捧げた。「オルテガ氏とともにあの冒険に乗り出した人々」──その中には今年9月17日に逝去したホセ・マリア・カステリャーノも含まれる──は「祝うべきことが多く、夢見るべきことはさらに多かった」と述べた。「彼らの間に生まれた絆は今も私たちの本質であり続けている。それは、良い仕事への信頼と、それを可能にする人々への信頼だ」とし、「彼らもまた、私たちを結びつけるものの大切さを理解していたと確信している。家族、友人、同僚、そして私たちのすべての行動に意味を与える愛情と敬意を」と語った。

これらの起源から現在に至るまで、「長い道のりだったが、毎年が新たな出発点となる」とオルテガは述べ、インディテックスのビジネスモデルの哲学を支える真の秘訣を明かした。「過去が私たちを形作ったが、未来は私たちが共に築くことができるものにかかっている」と締めくくり、グループの従業員に「健康と愛に満ちた」2026年を、そして「世界により多くの平和と共感をもたらす年」となることを願った。