「ハロッズ」がロシア向けの高級品販売を制限
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小売企業のロシア離れが相次いでいる。ロシアによるウクライナ侵攻を受け、先日マクドナルドがロシアからの事業撤退を発表したばかりだが、今度は英・百貨店の「ハロッズ(HARRODS)」がロシア向けの高級品の販売を中止するとした連絡を同国の消費者に通達したとされることが一部報道で伝えられた。
世界的な対ロシアの経済制裁に則る形で、「ハロッズ」がロシアの富裕層を対象に販売制限をかけられたものと見られている。
ロシアの消費者の好むブランドを取り扱う「ハロッズ」は、これまでロシアにおいて国際的に流通しているほぼすべてのハイエンドな高価格帯商品を販売していた。
「ハロッズ」は英・テレグラフ紙(The Telegraph)の取材に対し、「周知の通り、英国当局はロシアに対する制裁として追加の規制を導入しており、その中で高級品の販売が対象となっている」とメールで回答した。
同規制では、複数のカテゴリにおける一定価格(おおむね300英ポンド)以上の高級品のロシアの現滞在者および居住者への販売禁止を求めている。こうした規制への対応として、顧客が(国や電話番号等顧客が提供した情報から)ロシア滞在中または居住者であるかを確認するよう英国当局から要請があったと「ハロッズ」は説明している。
ロシアでのブランド品の販売停止に関しては、今年4月にロシアのインフルエンサーが「シャネル(CHANEL)」のロシア地域での販売停止の対応への抗議として高級バッグを切り裂く動画を投稿している。
ビジネス・トゥデイ(Business Today)の報道によると、オリガルヒをはじめロシアにおける個人1000人および100企業・団体等が英国当局の制裁および規制対象となったとされ、その規模は世界で1170億英ポンドに上るという。