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ディーゼル、オムニチャネルサービス「Moon」を開始

By Kristopher Fraser

2020年6月12日

「ディーゼル(Diesel)」は自社デジタル事業を進展させシームレスなECを実現することを企図したオムニチャネルサービス「Moon (ムーン)」を開始した。世界各地でロックダウン が解除されてもいまだ実店舗に行くのを控える消費者が多い中、EC はファッション企業にとって重要性がますます増している。こうした背景を好機と捉え「ディーゼル」は自社EC の強化とオムニチャネル化を進めていきたい構えだ。

現在「ディーゼル」の事業全体に占めるECの割合は12%にとどまるが、その売上や利益は前年比に比べ二桁成長を記録している。「Moon」は完成までに 13 カ月を要した。新型コロナウイルスにより実店舗の経営にも影響が出始めたことで開発に拍車がかかった。完成した新しいオムニチャネルモデルは従来のデジタル事業モデルに比べより素早い対応ができ、長期的な成長戦略にも合致する。

「Moon」は消費者側にもスムースで簡便なオール・イン・ワンの買い物経験を提供できるというメリットがある。「ディーゼル」の全世界の在庫が統合され「 Moon」を介して購入されるため、幅広い商品の購入が可能 。さらにサービスレベルの向上や、実店舗での返品、即日店頭受け取りや主要都市での即日配達、予約販売などを通じ、ショッピング自体がフリクションレスになる。データ駆動型のアプローチにより消費者の購入経験を重ねていくとインターフェースがその個人に合わせてグレードアップ・変化していくなど、消費者のネット上の購買行動も近い将来細部まで個別化されるという。

「Moon 」の基盤になっているのは、プロセス&システムの可視化リアルタイム監視ダッシュボードを備えながら複数のアプリケーションを統合した最新鋭の技術アーキテクチャー。統合されたアプリケーションは「ディーゼル」の受注管理システム(社外に委託)を自在に管理する機能に加え、物流オペレーションの改善、支払い方法の追加、(倉庫と店舗間の)共通在庫の流動性の確保、オムニチャネルのクライアントサービスなどが含まれる。新しい B2BとB2C の統合物流モデルはベストインクラスの顧客サービスが提供できるほか、オンラインを含む全ての店舗での商品の動きを可視化することにより、店舗ごとの商品在庫がより詳細にわかるようになる。さらに電子マネーなど新しい形態の決済方法にも対応できるとともに、ソーシャルメディアとの完全連動なども図れる 。

今年3月と4月、「ディーゼル」は密かにそれまで部分的に外部委託していたウェブサイトの運営管理を100% 自社管理へと移行した。これにより、同社の長期的な成長に向けオムニチャネル化の推進体制が一層強化された形となった。

写真提供: PR Consulting