Chanel news and archive

マチュー・ブレイジーによるシャネル：遊び心のあるエレガンス

今週月曜の夜、グラン・パレを舞台に、シャネルはその歴史の新たな章を開いた。マチュー・ブレイジーのクリエイティブ・ディレクションのもとで考案された初のコレクションが発表されたのだ。その結果、現代にしっかりと根ざし、再発見されたモダニティを体現するシャネルウーマン像が描き出された。マチュー・ブレイジーが描くシャネルのシルエット太陽系の惑星に照らされた夜の背景をバックに、マチュー・ブレイジーによるシャネルのファーストルックは、その一見したシンプルさで際立っていた。グレーのアンサンブルは、スーツトラウザーに袖をまくり上げたショートジャケットを合わせたものだ。新ディレクターは穏やかな移行を選び、クラシックなオフィスウェアのルックでコレクションを始動させた。そこには、毛羽立った花びらのようなイ...

Video

動画：マチュー・ブレイジーによるシャネルSS26ランウェイショー

マチュー・ブレイジーがクリエイティブ・ディレクターを務めるシャネルの2026年春夏ランウェイショーは、この象徴的なフランスのメゾンにとって極めて重要な瞬間になると期待されている。歴史的要素と現代的な感性を融合させる手腕で知られるブレイジーは、シャネルの豊かな伝統を新時代に向けて再解釈したコレクションを発表する見込みだ。コレクションの潜在的なテーマおよびインスピレーションを巡っては、すでに様々な憶測が飛び交っている。ブレイジーは、ガブリエル・シャネルが確立したツイード、パール、カメリアといったコードを探求しつつ、彼特有の脱構築的で洗練されたアプローチを加えるのだろうか。あるいは、シャネルに伝統的に期待されるものの境界を押し広げ、全く新しい領域に踏み出すのだろうか。ランウェイでのプレゼ...

Featured

人物

シャネルの新クリエイティブ・ディレクター、マチュー・ブレイジーとは何者か？

今シーズンのパリ・ファッションウィークで最も注目を集めるショーは、マチュー・ブレイジーによるシャネルでのデビューコレクションである。しかし、この41歳のデザイナーは一体どのような人物なのだろうか。フランスとベルギーの血を引く彼は、比較的控えめな人物であり、今回のポストを争った著名なデザイナーたちとは一線を画す。ボッテガ・ヴェネタで3年間にわたり大きな成功を収めた後、シャネルに抜擢された。しかし、この新たな役職は彼にとって大きな昇進であり、キャリアの飛躍を意味する。中規模のイタリアンブランドから、年間売上高約200億ドルを誇る世界第2位のラグジュアリー・ウェア・ブランドへと移籍することになるからだ。シャネルの採用過程において、その詳細なプレゼンテーションが高く評価されたという。シャネル...

Featured

人物|CEO profile

シャネルの次世紀を率いるリーナ・ナイール：その『人間中心』の哲学

伝統が重んじられ、クリエイティブの系譜が絶対的な価値を持つ、パリの限られたラグジュアリーの世界において、外部からの人材登用は業界に衝撃を与えることがある。フランスを代表するラグジュアリーメゾン、シャネルが2022年1月、リーナ・ナイールをグローバル最高経営責任者（CEO）に任命した際、その動きはまさに画期的なものと見なされた。ナイールは、日用消費財（FMCG）大手のユニリーバで30年のキャリアを積んだベテランであり、その専門知識は刺繍の一種であるプチポワンではなく、人材にあった。そのため、彼女の起用は異例の抜擢であった。しかし、この人選は、この象徴的なメゾンにとって意図的かつ未来志向の転換を示唆するものであった。ラグジュアリーの未来は、何を創造するかだけでなく、いかに創造し、その過程...

Featured

ファッション

「シャネル」がマルセイユで2025クルーズコレクション披露

「シャネル（CHANEL）」の最新クルーズコレクションが、フランス・マルセイユで開催された。リゾートコレクションといえば、ラグジュアリーブランドが次々に国外リゾート地でショーを開催するのがお決まりのパターンだが、今回「シャネル」が選んだ南仏の活気あふれる港町は、伝統的なフレンチ・エレガンスと地中海の魅力がハーモニーを生み出し、これまでとは一味違うユニークな印象を残した。アートスペース「MAMO」を会場に披露された2025年クルーズコレクションでは、水中で馳せる夢想と地中海を照らす太陽の輝きの融合をコンセプトにヴィルジニー・ヴィアール（Virginie Viard）が手がけた、刺繍やスパンコールをあしらったジャケット、スイムウェアなどが登場した。またショー当日には、特別企画としてラジ...

FeaturedMember

ビジネス

シャネルの幹部退任、ラグジュアリー市場を反映

世界的に低迷するラグジュアリー市場が、「シャネル（CHANEL）」の幹部退社に発展している。パンデミック関連の各種規制によりラグジュアリー市場で需要が低下するなか、「シャネル」の元日本法人社長、シャール・コラス（Richard Collasse）氏が同社を退社することが米ブルームバーグによって報じられた。ラグジュアリー市場の2024年の成長率は4%ほどとの見通しで、昨年の成長率8%に比べて著しく低い。コラス氏は、「シャネル」で40年間にわたり日本事業に携わった経歴を持つ。ブルームバーグによると、同氏に加えて、昨年6月にはeコマースやデジタル事業開拓のキープレイヤーとして知られるジョン・ギャランティック（John Galantic）氏が入社後16年を経て退社、3月にも英国、カナダ、ラ...

Featured

ファッション

「シャネル」2024年クルーズのショー、深圳で再演へ

「シャネル（CHANEL）」は2024年クルーズコレクションのショーを今年11月に深圳で再演する計画を発表し、中国への本格復帰を表明した。「シャネル」が中国本土で大規模イベントを実施するのは、2019年に上海で開催された巡回展「マドモアゼルプリヴェ（Mademoiselle Privé）」以来初めて。今回のショーの開催決定は同社にとっての中国市場の位置付けの重要性や世界のファッション産業における中国の影響力の大きさを物語っている。漁村から「中国のシリコンバレー」と呼ばれるまでに急成長した深圳は、1300万人が暮らす中国随一のデザイン・イノベーション・ハイテク都市。米「フォーブス」誌（Forbes）の「ビリオネア（総資産10億以上の富豪）が多い都市ランキング」では、シンガポールを抜...

Video

Video Chanel 2023年秋冬コレクション

パリファッションウィークで披露された、Chanel 2023年秋冬コレクションの内容を動画でお届けします。 Video: FF Channel

Featured

ファッション

オートクチュールのショー、より創造性に

オートクチュールのファッションショーといえば、ついこの間までブティックを会場に裕福なクライアントを招待して新作を披露するものだった。しかし、そんな控え目で上品な非公開の限定イベントは昔の話。プレタポルテ同様に、オートクチュールのメゾンも精巧なセットにハリウッドのセレブリティーなど、ファッション関係者の関心を惹こうと争い合っている。その狙いはどこにあるのか。もちろん販売促進は当然だが、おそらくソーシャルメディアのフィードに紛れてしまったデザイナーやメゾンの継続的な話題づくりという目論見もありそうだ。こうした新たなトレンドが生まれつつ中、今シーズンのオートクチュールの勝者は、ダンテにインスピレーションを得たコレクションを発表した「スキャパレリ（SCHIAPARELLI）」。ゲストのラッパ...

Featured

カルチャー

「レッドカーペット」だけじゃない〜進む、ラグジュアリーブランド、映画とのタイアップ

歴史上、ラグジュアリーブランドと映画とは互いにつながりを持ってきたが、昨今ハリウッド女優たちがレッドカーペットでのドレス披露だけにとどまらないファッションと映画のコラボレーションにブランド各社の注目が集まっている。なかでも、「シャネル（CHANEL）」「サンローラン（SAINT LAURENT）」といったブランドが人気の映画脚本家やプロデューサーらに出資またはパートナーシップを組み、映画のなかにファッション体験を組み入れている。「サンローラン」はアカデミー賞を受賞したペドロ・アルモドバルの監督とイーサン・ホークおよびペドロ・パスカル主演の30分間の映画を制作中。（WWD）衣装デザインは同ブランドのアンソニー・ヴァカレロ（Anthony Vaccarello）クリエイティブディレクタ...

Featured

ファッション

「投資」としてのファッション商品、一番お得なのはどれ?

再販市場が拡大する中、消費者の間でファッションアイテムの投資性が見直されている。ブランド品の購入者は、もはや物を手に入れるということだけを目的にしているのではない。彼らは購入しようとする商品に価値があり、再販してその収入を最終的にまた別の商品を購入する費用に充てられるかということに関心を持ち、あるいは、ファッションを積極的な投資対象と考え、将来的にその価値が上がり利益が出ることを期待している。（例えばそこの「シャネル」とか…。）加えて、消費者は今だけでなく、今後も永遠に人気が廃れることのない物が欲しいのだ。ラグジュアリー業界が不況に強いのかどうかは昨今議論が分かれるところだが、米国では経済格差が過去最高となり、不景気にもかかわらず財布の大きな消費者には事欠かないようだ。そんな今、ファ...

Featured

ファッション

2023年リゾート・ウィメンズ、注目のコレクション

2023年リゾートシーズンの到来に向け、最新ウィメンズ・コレクションの速報をTrendstopがお伝えする。 2023年リゾートシーズン序盤のショーではスタイルとデザインの対比が目立った。今という困難な時代に、輝かしい時代や良い出来事など過ぎ去った日々や思い出からインスピレーションを得たデザイナー達がいる一方、対照的に今を映す鏡としてのファッションに思いを馳せ、現在の雰囲気を反映した挑戦的なコレクションを発表したメゾンもあった。さらにショーの多様性を確保するため、セクションごとに異なる消費者層にアピールするアイテムを披露するデザイナーも見られた。グッチ(GUCCI) 「グッチ」はおとぎ話に出てくる別世界のようなイタリア・プーリアの古城「カステル・デル・モンテ」でコレクション「...